小沢健二という物語

・そのHPが発見されたときウチのオフィスの温度は周囲より3度くらいアガっていたんじゃないかな。どのPCの画面でもそのHPが表示されて、みな無言で画面を食い入るように見ていた。そのときちょうど編集長が打ち合わせでオフィスにいなくて、このニュースをオフィスにいる人の中で一番最後に知ることになった。いつもと変わらぬふうでオフィスに戻ってきてニュースを知ったときの編集長の動揺っぷりったらなかったね(笑) やがてニュースが書き起こされ、オザケンの写真がサイトのトップを飾った。こんな日がくるなんて、と編集長は言った。いつか、オザケンのニュースがトップを飾る日がくるといいなと思ったけど、2010年にその日がくるなんてね。

おれはこの日のためにやってたんだ、と言った。その顔は、マジだった。

オザケンのライブに一緒に言ったことのある友達は、今は遠くパリにいる。このニュースを伝えなければ。彼女がこのライブのためだけに帰国するのは難しいと解っていたけれど、それはこのニュースを伝えない理由にはならないと思った。メールを出した。お返事がきた。それから、彼女のブログに短いけれど素敵なエントリが掲載された。私は、彼女と幸せな思い出をひとつ共通していることを、とてもとてもうれしく思った。

・さてそれから、全社を上げてのチケット抽選応募の日々が始まった。「今日は○時からXXの抽選ですー」なんてリマインドされるのだ。他のどんな案件だってそんなことなかったこの会社で(笑)

・されそれからそれから、抽選発表の日がやってきた。あの抽選メールの結果って、当選した人から先にくるんだよね。メールが待ちきれなくてHPにアクセスして結果を知った人から溜息が漏れるなか、「あ、当たった」と言ったのは、エンドウさん。ああ、他の誰が落選したとしても、エンドウさんは当たると思っていたよ。エンドウさんのジンクスは「セブンイレブンiPodオザケンを聞いていると必ずgammeさんに会う」。

・それにしても「【 落 選 】」って書いてあるメールを見たときのインパクトったら、ないね(^_^;)

・夜中TwitterのTLを見たら、よく一緒にライブにいく友人がなにやら凹んでいた。もう自分の運を使い果たしてしまったんじゃないか、うんぬん。最近なかなかハードな環境にいる様子だったので、ちょうど起きていたこともあってどうしたの?と聞いてみたら、神奈川県民のチケット当たったと!うわあああああまじでまじで!そして、いつもと変わらない調子で、一緒に行こうねと言ってくれた。ありがとう、ほんとうにありがとう。そして神様、彼女にアガるニュースをもたらしてくれてありがとう。これで運を使い切ったなんてことがあるわけないよ、これからいっぱい呼び込む狼煙だよこれは。彼女が、いい作品を作れますように。いいお仕事に就けますように。

・またふとTwitterのTLを見たら、パリにいる友達がチケットの抽選に参加していたもよう。行けることになったのかな、と思ってdで聞いてみたら、無事チケットおめでとう!!、のに続けて、「申し込んだのはgammeさんかどなたかに行ってもらうためと思ってのことでした」とあった。そんなことちっとも思いつかなかったよ…。ありがとう、ほんとうに、ありがとう。

・今日またちょっと、オザケンのHPの更新があった。もうチケットのお金を振り込んだって人もいるくらいだからライブはほんとうに行われるんだろうなと思います。でも、ライブの始まる前にもうこんなにたくさんのストーリーが展開している。5月20日までまだまだ日があるっていうのに(笑) なんかオザケンってこういうことあるよね。世の中の人はオザケンを聞く人と聞かない人に二分されるかもしれないけど、たぶん、オザケンを聞く人には100パーセントこうしたストーリーがあると思います。みんなみんなが、こうした幸せのストーリーを持ってライブに集まるから、あんなキラキラしたライブになるんだと、思います。思いました。

・(つづく)