moxa @ saloon代官山

大好きすぎるイベント、moxaがちゃんと2ヶ月に1ぺん行われてくれるということは、私にとってとても大切なことになってきました。たぶん、moxaがあることは、私が東京を離れない理由のひとつになりつつあるのではないかと思います。

行きに、「ピカソル」で明日の朝ご飯のマフィンを買います。でも、このマフィンを荷物と一緒にロッカーに入れておくと、帰りに荷物をロッカーから取り出すときにマフィンのすごいいいにおいがして家に帰ったら必ず食べてしまって結局明日の朝食はなくなってしまうので、今回からマフィンは2個買うことにしました。


Onsa店主のブログにて“出走順”を確認、おおっ今回もこれはアタマっから行かねばーと思いつつも宝塚記念を見てから(サムソン×武豊に7月の昼飯代を託していたのだが…)家を出て、雨だなんだで電車も遅れたりして緩く遅刻して到着。ドアを開けるとトップバッターなLisMさんの音がしていました。ドアを開けたらLisM、っていうだけでもう、お腹いっぱいなシチュエーションです。

reverso

reverso


雨降りだったせいか5時間という長丁場のせいか、フロアに人はまばらで、スピーカーからも壁からも音が聞こえるところで壁に寄っかかって聞いていると、どんどん深く潜って行くような感覚になっていく感じが、もう家じゃ味わえない感じで。潜って行くのは…地中じゃないなあ、だって潜って行ってもそこには光が届いているような感じがするからね。こうやって暗い中で天井にミラーボールの光がゆるゆると流れていくのを見ながら聞くのもいいけれど、LisMさんは、意外と、陽の当たるところも似合う気がするんだよなあ。まだ試したことないけど。そうだ、金沢21世紀美術館の「スイミング・プール」の中とかいいかもしれない! 

CDでは、1曲1曲が別れていて、iTunesとかでクロスフェードしたくらいじゃ、やっぱり、1曲終わって次の曲っていう聞き方になってしまうのだけれど、クラブセットだとちゃんと繋げて聞けるのがまた新鮮で、この90分そのままCDリリースして!それかストリーミングして!と思います。それくらい気持ちいいのです。聞きながらずーっと走っていられるような…。走る音楽っていうと、Fantastic Plastic Machineとかレイハラカミがよく引き合いに出されるのだけれど(Nike+にもあるし)、彼らの曲は、フラットな場所を走っているようなイメージがします。フラットな場所をずっと同じBPMで走っていくような感じなのです。でもLisMの曲は、ずっと、ではあるけれど、いろいろなものをよけながら飛び越しながら(飛び越すと行ってもせいぜい空き缶くらいの大きさ、なイメージ)走っていくイメージがします。そして、走っている場所は、街、みたいな感じかなあ。視線のどこかに、何かがinして何かがoutしていく、そんなイメージがします。


LisMの次は、Inner Science。実は「Forms」出て以来Inner ScienceのDJ聞くのは初でした。そうそう、全国を飛び回り、っていうマクラは、私の中では近藤智洋Inner Science、だなあ。

FORMS

FORMS

(see also: http://www.soup-disk.com/d_026.html)フロアに普通にいるときは、にこにこてへへーという感じのInner Scienceくんが、ブースに入ってヘッドフォンをするとぐっとプロの顔になる。当たり前かもしれないけど、こんな瞬間が見られるって、いい。

今日のセットの第一印象、うわー「Forms」と全然違うじゃーん! でした。そんな予告はどこにもなかったのだけれど、「Forms」を生で、みたいな期待をしていたのです(^_^;) いや、でもこれはいい意味で裏切られました。4つ打ちでこんだけグルーヴ感出るのかー!なInner Scienceのリズミング。よく耳を澄ませたらライムが聞こえてくるんじゃないかっていうくらいです。そして波のようにすっとやってくる静。気がついたように顔を上げると、じわじわっとまたどこかに連れて行かれるように音楽が押し寄せてきます。これもまた、どこまでも走って行ける感じ! でも、LisMと違って、前よりもいろいろよけたりジャンプしたりするものが多くなった道っぽいかなー(笑) そんなところを、周りの景色がなんだかわからなくなってしまうほどに、もうここが街の中なのか森の中なのかすらわからないけど、空が見えるから、まっいっか、みたいな感じで、どんどん走って行けちゃう、そんな感じ。この人は本当に自由な人なんだなあ。連られてこっちも自由になっていけるような気がする。で、この辺のどんどん走って行く感じは、実はCDとかアルバムではあまり感じられなくて。1曲1曲のストーリーはあるけど、やっぱり1曲1曲が独立しているからね。こうやって、どこへ連れて行くかってことさえも示せるのが、DJingの面白いところなんだなあー、と改めて思いました。

「Forms」のドラムが生き生きしている様がもっとあってもよかったかもと思ったのだけれど、今日はこのあと生ドラムが控えているから…っていうのもあったのかな。あと、Inner Scienceくん曰く、お客さんの反応を見極めつつ、だったのだそうだけど、今日のは、あれはお客さんの反応が悪かったんじゃなくって圧倒されていたんだ、と思います。事実私がそうだったので。ぼーっとすればするほど動きが止まっていく…みたいなね。


LisMからInner Scienceがシームレスだったので、Inner Scienceからa-feiの繋ぎも…と期待していたら、期待通り、するりとa-feiのライブが始まりました。

Nympheas

Nympheas

(see also : http://www.myspace.com/afei07) こういうところが気持ちがいい!もう最初からずっと立って聞いているのに、ちっとも疲れない感じなのです。

一番最初にライブで聞きたかったので、リリースしてすぐにCD買ったけど、ライブがあるってわかったとたんそのCDは友達にプレゼントしてしまいました(ちょうど2000円程度のお礼をする機会があったので(^_^;))。

先のApple Storeでのライブのことを聞いていたので、前の方で聞きました。バスドラの音が聞こえなくても伝わるような場所で…と。と、思ったのですが、ドラムがリズムを刻み始めたときから、目の前にあるものと聞こえてくるものが不可分ない気がしました。ほとんどPAなんて生かされることのない感じの空間なのに(ドラマーはモニターの真ん前ですよ)、空間全体にどわーっと立ち上るグルーヴ!  ビックリしました。ドラムってこんなこともできたのか!と。箱全体が揺れる、というより、箱と、そこにいる人が揺れる/揺さぶられている感じがしました。ああそうか、人に音が吸収されているんだ、と、自分の腹で音を受けつつ思いました(笑) 

もとギタリストだった人の、ギターが武器でないソロ・ユニットa-fei。ポストロック、だらしいのですが、このわくわくする感じはもう間違いなくrockだろー! っていうかロックって何? 

ギター的じゃないもの、っていうのなら、わかる気がしました。ギターの力強さのない音楽、っていうのかなあ。ギター的な力強さのない音楽って言う方がわかるかな? 熊のいないサーカス、みたいなの(…ますます訳がわからんな(^_^;)) 私はギターが好きなので、あとでCDを聞いたときに、どうしても、ここにギターが一緒に居られる余地はなかったのかなと探してしまったりしたのですが、そこにある新しいものを発見していくような感じがして、ギター探しをしていることは途中で辞めてしまいました。

あとは、Inner Scienceを聞いているときもそうなんだけど、ここに言葉が乗る余地はないものか…とも思ってしまうこともあるのですが、まあ、私が私にだけ聞こえる言葉があればいっか、と思い、これも探すのを辞めてしまいました(やや危ない人的)。言葉よりも画、だったりすることもあるし。

「もとギタリストだった人の、ギターが武器でないソロ・ユニット」をもうひとつ、知っているのですが、そちらはまだ言葉と声が“武器リスト”にあって。でも、いつか、もっとこういった流れることに集中する音楽も作るようになってくれたりしたらそしたらそれ聞きたい!と思っています。いつかやるかなー。やりそうだなー。でも、その人の言葉と声、好きだから、そうじゃない方がいいなと思っているんだけどね。でも聞いてみたいな…。


a-feiのライブが終わったら、すごい喉が渇いていることに気がついて、ラウンジに行って白石さんの音を聞きながら友達と話をしたり。で、今日は早く帰らなければならない予定があったので、最後まで居れませんでしたが、もうお腹いっぱいだったので、道が河になっちゃっているみたいに雨降る中でもすごい幸せな気持ちで家に帰りました。帰りに、でっかい傘立ての中から自分の傘を探しているときに、ああこないだのmoxaも雨だったなあと気がつきました。


moxa、次は2ヶ月後の予定だらしいんだけど、今から楽しみです!





http://corde.seesaa.net/article/101839560.html