北海道 (4)

日本の地方空港に行くのは初めてだった。バスは市街地を抜けて、やがてすっと伸びる一本道を走り始めた。バスの両脇に畑だろうか牧草地だろうかが広がる。季節がらそこに緑は少なくて、ちょっとずつ色の違う地表が区画ごとに見えていた。

そんな畑の中に、あまりにも他所から持ってきました風な建物が見えてきて、それが旭川空港だった。

売店で難なくじゃがポックルをゲット。どこに行ってもない、あっても並ばないと買えない、通販では買えない、とか、いろいろ聞いていたのに(^_^;) 空港から直行で家に帰るんでなかったのでプリントかチーズケーキとかは買わなかった。東京は暑いって聞いていたので(って結局帰る時間があったのだけれど。あー買ってくればよかったな)。

JALの後ろ座席はがらがらだった。窓の外はとてもよいお天気だった。ぼーっとしていたら、飛行機がテイクオフする時間になりましたというアナウンスがあった。そのとき急に、メールをしたくなった。ケータイでメールをタイプしながら、もしこの飛行機が墜落して私が死んだらこのメールがわたしの最期のメールでしたとかいうことになるのかな、そういうのって後でNTT Docomoがウチの親とかに教えたりするのかな、そうなるとこのメールの送られ主は困ったりするのかな、っていうか私のプライバシーはどうなるの、など、とろとろと考えたりした。昨日の晩、飛行機が墜落することについての話を熱く語るのを聞いたからかもしれない(苦笑)

メールを送ってケータイの電源を切ろうとしたときに、返事が帰ってきた。それを読んで、短い返事を送って、ケータイの電源を切った。

帰ったら、また来るよっていうカードを送ろうと思った。アヤちゃんとビッキーに。そしてそれをちゃんと実行しようと思った。カードを送ることも、また北海道に来ることも。