"water front" X GHEEE "Reconquista" TOUR @ casino drive (旭川)

自分の日本国最北端への遠征はGHEEEのライブを見に、でした。

ところで、東京では「gammeは会社を辞めてGHEEEのライブを見に北海道へ行った」ということになっていたようです…。え、この一文に噓はないけど、会社を辞めたのはbecause of GHEEEのライブを見に北海道へ、じゃないから! 会社辞めたthen GHEEEのライブを見に北海道へ行った、ですから! オー、日本語ムツカシイデスネー(>_<)

昨日のライブハウスでもらったチラシに今日のライブのチラシが挟まってて、それを見て「?!」。そのライブハウスは“STAGE”フロアと“LOUNGE”フロアがある模様。そして、STAGEで2バンドやったらSTAGEは閉鎖してセッティングを行うとのこと。vice vasa LOUNGEフロア。入れ替え制?! しかも、

GHEEE(東京)

って書いてあるし。東京なんていう冠が付くの、か?! いいの、か?!

昨日の帰りに、私の方向音痴っぷりに驚愕した友人が、待ち合わせをしてくれました(泣) おかげで迷うことなくゲーセンにたどりつき、かつゆっくり腹ごしらえもできました。オムカレー食べようと思ったのに、売り切れで、しょうがないのでカレーを食べました。ストウブ社のオープンパンで焼き入れてあって、とてもおいしかったです。おいしいソフトクリーム乗せのコーヒーフロートも。あ、そういえば「コーラフロートっていう曲があったっけねえ」なんて友人と話をしました(^_^;)

casino driveは、ゲーセンの地下にありました。そしてそこは、どうやら元映画館な様子でした。(もしかしたら、今も映画館で、こうやって企画のときだけライブハウスに様変わり、なのかもしれない)。

狭く天井の低いうねうねとした空間に人が溜まっていました。バーカウンターのお兄さんはTOKIO山口達也似でにこにこと愛想がよくて気持ちがよかったけど、やっぱり勝手が違う。客層もすごい若い感じ。なんかハコ全体、アウェイ感ばりばりでした。ちょっと早く来すぎちゃったかなあ、なんて友人と話をしたり。LOUNGEフロアでのライヴも、いまいち、ゆっくり聞けない。カウンターの近くにあったソファーを運良く確保できて、そこで周囲を観察しながらSTAGEフロアが開くのを待っていました。

やがてSTAGEフロアのドアが開いたのでそちらへ行ってみると、ひ、広い。昨日の4倍はあります。天井は2倍の高さがあり。どうやら元映画ホールだったようで、ステージ向かって左にはスクリーンが貼られていました。床はなんか板が張られてて、ふにゃんふにゃんとした踏み込み。ちょ、調子狂うな(^_^;)

やがて、そろそろ始まるんじゃない?っていう時間になったのですが、なかなかステージ前が埋まらない(^_^;) どどど、どうする?行っとく?と友人と顔を見合わせて、行っときましたフロントロウ。実は自分、Mellowhead/GHEEEではフロントロウ、初。既にアドレナリンの放出を感じつつ、今日これから何が起こるのか想像しつつ、あーでも昨日のライヴほんとに凄かったから、今日はなんつーか自分内昨日の続き=長いアンコールの気分なんだよね、なんて話したりしていました。

やがて、いつもと変わらず「G/H/E/E/E」が鳴りだしメンバーがステージに現れました。まだ「G/H/E/E/E」が爆音でかかっている中、みなさん音確認、チューニング。と、あれ、深沼さんのギター用のアンプ(まだ新しいマーシャルのアンプだった)の音が、出ない。深沼さん、つまみをいじったりプラグを抜き差ししてみるけど、だめ。そのうちスタッフさんも出てきてごにょごにょやり始めて、そんなことをしているうちに「G/H/E/E/E」が終わってしまいました(^_^;) ちょっとしーんとした気まずい雰囲気に(^_^;) あああタダでさえアウェイなのに〜。

で、なんとか修正できて「Runaway pigeon bus」から始まったのですが、むむ、なんか音が…広がっていってしまってまとまらない感じ。まあまだ耳に残る昨日のサウンドは、狭い空間にぎゅっと音を閉じ込める感じがあってそれはあって当然なセットだったんだけど、で、今日のセットも悪くはない感じなのだけど、なんかしっくり来ない感じがしました。しかーし、せっかくのフロントロウ、今日はもうそういうのはどうでもいいや、思いっきり歌うぞーなモードに姿勢変換して、もう、バンドサウンドでカラオケ状態でした(^_^;)

でも、昨日もそうだったけど、散っていたサウンドがどんどん凝縮されていって「Lucifer」の終わりにはうわあっという熱気が後ろから迫ってきていて驚きました! ちょっと後ろを振り返ってみようと思ったら「New world」が始まって、もう、ステージ上から流れてくる音はいつもの熱気を帯びていました。っていうかステージはいつもよりも広いので、みなさん動きまくり!でした! いつの間にか深沼さんのギターのキレ具合、ソリッド具合も戻っていて、こ、これはPAさんもがんばったんじゃないだろうかー。

ライヴは2日目の方が出来がいい、とは、よく言われることですが、しかし今日に限っては昨日が昨日だっただけに…と思っていたのですが、どこが今日は長いアンコールだよ!!!っていう感じでした(泣) GHEEEが誰でどこからきたのかなんてかまわなねーぜー、って、自分たちで言っているような、裸一貫演奏で勝負!みたいな、そんな迫るものがありました。それに会場のみなさん、よく反応していて、気持ちよかったなあ〜。そうなったら、こっちもその気で、旅の恥はかきすてとばかりに、フロントローワーのロールを全うさせていただきました!(詳細割愛)

と、近藤さんのシャツ、ちょうどおへそら辺のボタンが外れていて、おなかがちらちら見え隠れするセクシーなことになっていました(^_^) で、MCのときに、近藤さん、もぞもぞと後ろを向いてボタンを直すも、なかなか直らないご様子。なんとも微笑ましい感じでした(ご本人は焦っていらしたことと思いますが(^_^;))すると、深沼さん、「近藤さんに技術的トラブルがあったようすです」とか言ったりして。おおっ、いつも突っ込まれ役の深沼さんが突っ込んでいる! しかしテキは一枚上手であった、ボタンをはめ終えて振り返った近藤さん、「ちょっと弦が切れちゃって、張り替えてた」with満面の笑顔。さらに近藤さん、「(ギターの弦は切れても)ココロの弦は切れない」(爆) なんか照れ笑いをしつつそんなことを言い合うabout 40。そんなおっさんおにいさんをつかまえてso cuteとか言ってみる(バカ)ちらりとステージ左に目をやれば、割れ関せずといったふうにしれーっとしているHISAYOさん、格好良すぎ!

しかし、それでダレたりしないのが、GHEEE。その後もどんどん加速していく。加速っていうと走っちゃうとかって言ってバンドとしては決してよいことではなかったりするんだけど、気がつくとがつっと元のラインに戻っているからすごいのです。これ、どこから来ているのだろう、誰がこのキューを出しているんだろう、と思ってて、で、今日はビジュアルと音が一致する場所に居る事ができて、確認できたのですが、ああ、やっぱりクールなHISAYOさんが、ぐんっと戻していました。ここでHISAYOさんを聞く、っていうシナリオ! 熱いギター二人が会わせてくれることを信じて待つドラムのYANAさんも、かなり、デカい。こりゃあ、近藤さんも深沼さんも自由に走れるよなあ。戦闘機のフロントが近藤さん深沼さんで、後部座席がHISAYOさんYANAさん、なんだね!

今日も近藤さんは暴れん坊将軍っぷり健在で、マイクスタンドをがっと掴んでステージラインぎりぎりまで出てきて煽る煽る。コールされたらレスポンスしなきゃ! 煽られてみました(爆)! そしたらなんと「Can't hug a hater」では、さっきの予言が本当に、で、弦切れちゃうし! 私の理性もキレましたがな(爆)! 

「The last chord」では、もう近藤さん、ギターを置いて(ギターを立てずに、弦を下にして置く所に“前科”を感じました)、マイクをスタンドから取り上げて、柵越えです! ビビる旭川市民! えええこりゃモッシュだろーどう見たってー!

しかし、その直後、ステージからどかんと降ってきた、近藤さんのギターなしバージョンの「The last chord」、これが3ピースバンドだ!的な即席アレンジ? それともこの事態を想定してたのかってくらいキマった音をしてて、その凄さに思わず足がすくみました。どうアウトプットしていいのかわからいくらい。なので、近藤さんと「The last chord」爆唱しました!

この後、またまたハプニングが。近藤さんがステージに戻って、まだステージ上で鼻息荒く歩き回っているときに、突然、ギターの音が文字通り途切れました。アンプトラブル再発か?! ばばっとアンプを見る深沼さん。そして今度はギターに手をやり、事態を把握、床に目を落としました。あー、ギターのシールド、抜けてるー! どうも近藤さんがコード踏んづけちゃったっぽいです(^_^;) めちゃくちゃ自然な感じでシールドを刺して、めちゃくちゃ自然な感じでまたギターを挟む深沼さん。ヤヴァい、これはエンジニア的にかっこいい(泣)! もう完全にマイ理性吹っ飛びました。

いやほんとに。

アンコールの「Timeless」まで一気に駆け抜けました。もう、終わったときはこっちも疲労感と満足感とが入り交じったぐったりでした。喉もがらがら、手もぱんぱんでした(^_^;) でもそれがかまわないくらい、なんかねー、今もうねー、俺フェス状態でしたよ今日は。



うーん、もう毎回言っているんだけど、でもほんとにそうなんだからまた言っちゃうけど、ほんとうに凄いなGHEEEは。回を重ねていくごとに曲が決まっていくのと変わっていくのとの混じり具合の絶妙さ、どんな状況でも揺るぎないテク、そういうものがあるのはわかっていたけれど、今日みたいな、プロデュースっていうかプレゼンテーションっていうか…。マルサリス&小沢が言っていた、ライヴがライヴである理由、を、実感したライブだった。ホームとかアウェイとかそんなことはどーでもいいんだ。今日のライブはaliveなんだ、そしてOnce and never againなんだ、ってことを、表現してくれたなあ。こりゃ、CDにもDVDにも、閉じ込めることができないこと。こんだけ技術が発達しても飛行機があるように。


そしてその熱さを支えている人は。


アンコールも終わってほんとにステージからハケていくとき、ギターを置いてから深沼さんは、左手をぱあにして高くあげて「どうもありがとう!」と言う。それから両手を前にそろえて深々ーとお辞儀。このツアーが始まってから毎回見る、深沼さんの最後の「どうもありがとう!」。その後、体を起こしたときの、晴れ晴れしい顔がとても好きです。充分キャリアのある人たちが集まったおっさんオトナなバンドのGHEEEだけど、こうやってルーキーのようなお辞儀をして、でも誇張でも大げさでもなくやりきった、という顔をする。そんなことができるバンドは、たぶん、このサウンドを出せるバンドがこの世に他に見当たらないと同じくらいこの世に他に見当たりません。


まじ、ドリーミーかつ私の人生には必要な3日間でした。え?「gammeは会社を辞めてGHEEEのライブを見に北海道へ行った」ってことになっている、ですって? …あーそうゆうことにしておいてかまわないっすよw そう言い切れちゃうくらい、な、3日間でした。