nakamura(靴屋さん)

China Free!と叫ぶ、Made in Chinaなものを買わない、というのもまあ、いいですが、なんでこう私たちの周りにはMade in Chinaなものばかりになってしまったんだろうと考えてみました。で、「Made in Chinaなものを買わない」ではなくて、もっと積極的に「日本製のものを買おう」としてみることにしました。

で、靴、です。

量販店で売られているスニーカー、ランニングシューズ、革製の靴は、大体は中国製かフィリピン、マレーシア製です。USのメーカーの靴はほとんどそうです。Made in U.S.A.だったら、箱に誇らしげにその旨が記入されていたり、セールスのときのキャッチになるくらいです。


今回私が探した型の靴はミドルカットの革の靴。以前履いていたものはデンマークのDANSKE(ダンスク)社のもので、これと同じようなもので日本製のがないかなあと探しました。ちなみにDANSKE社の靴は、化学薬品や人工添加物を使わない革のなめし方法・染め方を採用しています。ソールも天然ゴム。雨のときにちょっと滑りやすいのが難点ですが、ドンマイです。

最近ランニングをするようになってから、足の甲がちょっと潰れてきて、その分足のサイズが大きくなったみたいなのです。それで、指がちょっとあたるようになってしまって(><)、後ろ髪を引かれつつ新しい靴を求めることにしたのです。

今回は、谷中の小父さんのウチの近くにあるnakamuraさんで靴を求めました。

http://www.joy-quest.com/hotshop004.html

お店にうかがった時は、夏の暑い盛りで、方向音痴の私は汗びっしょりになってお店にたどり着きました。接客してくださったのは、上のHPを見るとオーナーの中村民さんと思われます。ご自身もよく働いている色をしてた靴をお履きになっていました。展示してあったサンダルにも魅かれつつ、欲しい靴のタイプを告げて幾つかの靴を試履してみて、やはりHPの写真にもあるシンプルなミドルカットのブーツに決定。色は、DANSKEの黒がちょっと重かったので、キャメルっていうのかな、自分の中ではグローブ色、のにしました。この色、履き込まれていく過程=色やしわが楽しめる色だ、とも聞いたものですから。

足の採寸をしてもらったら、標準と比べて幅広(ウチの方の方言では「ばんびろ」と言います)でやっぱり甲が低かったです。足の形は指がぶわっと広がっていて健康すぎ(笑)で、つま先のほっそいようなオシャレ靴は合わないタイプらしい(笑)。あと、ヒールのカーブが浅めなんだとか。そこで、標準仕様の25.5cmのモデルをもとに、上部分は24.5の物を使用し、足の前の方はデザインに影響がない程度にゆとりを持って作ってもらうことにしました。ヒールは、これもデザインに影響がない程度に補正してもらって、あとは底にソールを入れて対応することにしました。

待つこと3ヶ月半。ショップからお電話を貰ってお店に伺った時には、お店に置かれたストーブが小さな火をたたえる季節になっていました。

最近、スケートボード用のスニーカーかハードブーツばかりを履いていたせいか、新品の革なのですが、革のやわらかい感じが心地よく、今からこの靴が足に馴染んでいくのが楽しみになってきました。ダンスクやクラークスのデザートブーツとはちょっと違って、包み込む様にまるいヒールカップがあるのが歩きやすいかな。足が締まるんじゃないかとちょっと心配していた足を包み込むようなデザイン(ダンスクやクラークスのは、ソールからスタンドなタイプ)は、そんなに気になりませんでした。

お値段は26000円ちょっと。普通に海外のハンドクラフトな靴(ダンスクとかブリケンストックとか)を求めてもそれくらいはします。こちらは、ハンドクラフトな上、足に合うようにカスタマイズしてもらった上に修理や相談に無料〜有償で応じてもらえます。加えて、ショップにいらした職人さんとのやりとり、そこで交わした会話、笑顔…が、あります。

もうしばらくたったら、別に修理でなくっても、お店を訪れたいな、と、思いました。