「フタバスズキリュウは新種、発見から38年」

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/science/20060515/20060515_007.shtml

フタバスズキリュウは劇場版ドラえもん第一回作品「のび太の恐竜」に出てくる恐竜、ピー助だ。もちろん「のび太の恐竜2006」にも出てくる。第一回作品は1980年に公開だった。映画館で兄と兄の友だちと見に行ったという記憶がある。そして、全員号泣だった記憶も。
フタバスズキリュウが発見されたのは1968年。フタバスズキリュウの話は、ちょうど「のび太の恐竜」が公開されるころの「子供の科学」の特集か何かで読んだのかな。かつて日本だったところには大型のは虫類はいなかった、とされていたところに化石発見、そして化石を見つけたのは高校生の男の子、フタバスズキリュウの周りからサメの歯も発見された…などが、私の心を捉えた。その当時の私は化石が好きで、裏の里山とか河の近くに犬と出かけていっては掘り返していた。愛犬は、主人の気を引こうとお手伝いをしてくれるのだった(笑) 折しも、私の実家のあたりでは縄文時代の人々の生活の跡が発見されたり、断層から貝やら魚やらの化石が発見されたり、で、私も小さな土器の破片やら鏃の先やら、石に食い込んでいるみたいな貝の化石を見つけては「奇石博物館」というところに持ち込んでいた。世紀の大発見に至ることは、残念ながら、なかったけれど。
その間、それからもっと長い間、研究者たちはずっとフタバスズキリュウを追い続け、2006年の5月になって、やっとひとつの真実に辿りついたのだ。私が私たちが、学校に行ったり友だちと遊んだり、ご飯を食べたり寝たり泣いたり笑ったりしている間。私が生まれてから生きてきた年月よりも、長い間だ。その間、研究者のみなさんには、どんな事件があったのだろうか、どんなご苦労があったのだろうか、と思うと、またぞくぞくしてくる。雑誌で、サメに囲まれているところ、必至で戦っているフタバスズキリュウの絵を見たあの日と同じ、だ。