LOUDNESSの樋口宗孝さん、逝く
私っくらいの歳でギターを弾いていたことのある人なら誰でも、LOUDNESSとEARTHSHAKERの曲は聞いたこと弾いたことがあるはずだ。Smoke on the waterやHighway Starら古典、Van HalenやPRINCEなどの海外勢などと共にあのころのギター・キッズの“彼方”だった。ギター・マガジンやプレイヤーによく載っていたしねえ。譜面見て、うひゃーこんなんなってたのかー、と、己の耳の悪さを嘆いてみたり、動かない指を罵ってみたり。
LOUDNESSやEARTHSHAKERやその周辺にまつわるストーリーも、当時の私にとってはやっぱり“彼方”のお話だった。ああ大人って大変なんだな、とか、あの華やかなステージの向こうにはこんなことがあったりしているのか、とか、学んだ。
でね、ギターすげーギターすげーばっかり言っていると、バンドの他のメンバー、つまり他の楽器を演奏する友達から「ギターもいいけどドラムもすげーぜ」って言われてね。当時よく聞かされたのが樋口宗孝氏のドラムだった。普段教室では無口なその友達が、私が理解できていないかもしれないことに気を使い言葉を選びつつ、スゴさを伝えようと話してくれるのを、そっかーすげーんだなーって頷きながら聞くのが、好きだった。
中学校の音楽専門教室でセーラー服着てロックしていたころのことを懐かしく思い出しつつ、樋口宗孝氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
