さようなら、Randy Pausch教授

いつかこんな日が来ると思っていました。

私は、今日中にやっておかなければならない仕事に手が着かず、その理由を今聞いている2006年サイトウ・キネン・オーケストラ with 内田光子ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 があまりにも素晴らしいからだととしてMacの前に座り、何気にRSSリーダーを立ち上げました。そうしたら、このニュースが目に飛び込んできたのでした。

Randy Pausch, the professor at Carnegie Mellon University who inspired countless students in the classroom and others worldwide through his highly acclaimed last lecture, has died of complications from pancreatic cancer. He was 47.

An Enduring Legacy - Carnegie Mellon University | CMU

最後の授業 DVD付き版 ぼくの命があるうちに

最後の授業 DVD付き版 ぼくの命があるうちに

今日、友人と会った際に、本を貸してあげるよって言ってて持って行くのを忘れてしまったのでした。虫が知らせたのでしょうか。

病床から蘇った小澤征爾の指揮するオケに、内田光子の、達観したというよりもっと暖かい菩薩のような音が重なって、第二楽章は奇跡のようだと思いながら(この年はマーラー交響曲第2番「復活」ばかりが注目されていたけれど)、私は今この本を傍らにおいて、この本の表紙で微笑むこの人はもうこの世にはいないのだなと思いました。もう教授の新しい言葉は聞かれないのですね。

今日再び、もう一度、Randy Pausch教授のレクチャーを見るべきでしょうか。

いや、今見るべきではないな。なぜなら私はこのレクチャーの内容をもう知っているから。そして、私にはやらなければならないことがあるから。それが、私が彼の"the Last Lecture"を理解したっていうことになるんだろうから。いや理解していないかもしれないけど。

Randy Pausch教授、お会いすることはありませんでしたが、「最後のレクチャー」をありがとうございました。いつかまたゆっくり、感想を述べさせてください。