臼井嗣人インストアライブ @ HMV・池袋メトロポリタンプラザ店

朝雨が降っていたせいで代々木公園でのイベントをスカしてしまい幸先が悪かったのだけれど、その後恐ろしくいろいろつじつまがあってスケジュールをこなすことができて、時間ぴったりに池袋に着くことができました。

HMV・池袋メトロポリタンプラザ店で買い物をしたことって、過去に1回くらいしかないかも。エレベーターを降りたすぐのところがクラッシック・コーナーで、カラヤンの写真がたくさん飾ってありました。

前に来たときの記憶からは、どこにステージがセットされるのか全く想像がつかなくて。うろうろしていたらビラを配っている人がいて。ほ、ほんとに“店の片隅”でした。お客さんは、通りすがりの人も合わせて全部で20人弱くらいで、なんか、どこをどうとってもアウェイ、というか、アゲンストな感じでした。

やがて時間になって、名前が呼ばれて、ご本人登場。ギターケースを片手にすとっとステージに上がり、ステージ上でギターケースからギターを出しててきぱきと準備。その準備が手慣れている感がありました。ストーリーで演っていた人だなあという感じがしました。

こんにちは、と挨拶して、てへへ、と笑った生・臼井嗣人さんは、CDジャケットやアー写で見ている“人柄”の印象と違うのでちょっとびっくり。自分にも他人にもキビシい感じじゃなくて、もっとずっと“いいお兄ちゃん”な感じでした。ブログとかのスナップ写真の方が近い感じ。そして、色、白っ! F沼さんに負けず劣らずの白さでした。

1曲めは「グッドラックイエスタデー」。ギターのイントロが始まった瞬間、一気にどきどきしました、自分の中ではCDの印象がとても強くて、あれがギター1本だけでどう表現されるのかなと思ったのです。しかしそんな心配は杞憂でした。CDではドラムとベースとエレキギターが一気に被るところ、ギター1本で表現するとこうなるのか!とガツンときました。あの、独特の間、は、健在。間はギター1本でも変わらない。そして何より、声という楽器が力強かったです。旅の恥はかき捨てとばかりにちゃんと生ギターと生声が聞こえるところで聞いていたのですが、前で聞いていてよかった!と思いました(旅じゃないけど)。ギターのカッティングの感じが声にすごいよく合ってて、両方一緒に覚えている、という印象があったのが、より強く印象付けられた感じがしました。

2曲め「Express 21st Century」は初めて聞いた曲でした。素直すぎる歌詞に、ほっとして涙が出そうになるくらい素直で普通な感じでした。3曲めは「春紫苑」。大切な人の幸せを思って作った曲です、と紹介していました。それを、子供の頃から見慣れている、どこにでも咲いている春紫苑に込めて作った、と。

個人的には、「Express 21st Century」もそうだけど、シングルCD『春紫苑』に3曲の歌詞の「幸せ」や「優しさ」の濃さがちょっとまぶしすぎて。自分にはリアルに感じられないほどのまぶしさがあるのです。「to you 〜餞の歌〜」の歌詞なんか、臼井さんってきっとすごく幸せな人生、人に愛された人生を送ってこられた方なんじゃないかなあ、と思える。今まで、人のこと、残念に思ったりとか裏切られたりとか、そういう体験ないんじゃないかなあと思えるくらいに。人の幸せの祈りの込め方とか清々しいというか嫌みがないというか…。それは、ひねくれ者のワタクシからすると「はーそんなこと言えちゃうんだ」と思えるくらいなのです。そんな、ネガティブなことや反骨精神的なことを歌っていないのに、なんだかすごい他人事な気さえする歌詞なのに、こんなにもコチラに響いて聞こえるのは、なぜだろうね、なぜなんだろうね。

演奏したのは3曲だけでした。うーん、ワンマンで、もっと長いセットで聞きたいなーと思いました。

ライブが終わってから、ステージから降りて、ひとりひとりに「ありがとうございました」といいながら、カードを手渡してくれました。写真と言葉、これ、臼井さんの写真と言葉、なんだと思います。HPにもあったっけ。

HMVでお買い上げのお客様、は、その後サインとか握手とかDVDプレゼントとかあったみたいです。なんだーそうならHMVで買ったのにぃ。そんな情報CD発売日から数日たったところで言われてモナー。握手したかったなー。そして、またライブで聞けるの楽しみにしていますって言いたかったな。残念でした。でも、3曲、路上に近い感覚で聞けたのは良かったです。来てよかったとおもいました。素晴らしい企画を実現してくださったHMVさんになにかお礼というか貢献したい、と思って、CDを2枚買って帰りました。