2人の天才

テレビで、2人の天才の試合を、見ました。

11日(日)、新極真全日本空手道選手権大会をテレビでやってたのを見た感想。

優勝したのは、塚本徳臣サン。10年くらい前に「天才」と言われた人だ。経験×センスがものを言うこの世界で22歳の若さで世界を獲った男。しかしその後はずっと勝てず、スランプとかセンスが枯れたとか言われていた。でも、何年か前にトーナメントの一場面をテレビで見て、びっくりした、この人他の人とセンスが全然違うのだ。そもそも「新極真」なので、どの選手のスタイルも従来の空手の枠にとらわれないものばかり、ただ人と違うことをしているだけなのかそれともほんとうに新しいことを確立しようとしているのか、わからりずらい。ある意味結果論みたいなところもあるし。塚本さんのスタイルも独特だったけど、その端々になにかどきっとするものがあった。この人はただ低迷しているだけじゃない、何か探しているんだ、と思わせるような、勝てないけど、体の切れが違う。タイミングはずれてしまっていたけど、崩れていない。この人は何を探しているんだろう、何を試しているんだろう、と思った。

そして11日に、塚本さんが目指していた高みが、探していたのは何かが、ちょっと見えた気がした。この人はきっと、空手を違う次元に引き上げるだろうと思った。優勝者インタビューでは、まだ技は未完成で、紙一重で運で優勝したようなもんなので早く練習しないとなといけないという気持ちだ、と言っていた。ああ、こういう人が高いところまで登っていける人なんだなあ。。。


13日(月)のボクシングの放送のときに、ちらりと取り上げられていたけど、帝拳ジム所属・WBA世界フェザー級粟生隆寛(あおう・たかひろ)さんはもっと注目されてもいいんじゃないかな。

高校時代に国体+インターハイ+選抜大会を2年連続制覇、史上初の高校6冠を達成しプロ入り。そしてプロデビューから負けなし。この人のKO試合のキメは、ほとんどがカウンターで決めている。試合をものにするのだから試合の流れを自分で作っていっているんだろうけど、それを全く感じさせない試合をするところにセンスを感じます。あれっと思うとカウンターが決まって、相手が倒れているの。それで相手はもう立てないの。

興行っぽい派手さがない試合をする人だから、亀田さんみたいに注目されないのかなあ。カタが付いたときに辺りに漂うひんやりとした感じ、ヤバいこの人本物だ!っていう感じが、よいのですが。

このスタイルが世界チャンピオンを取るところが見てみたいです。