ライブ考、じゃなくて、ライブハウス考

NHK-FMの「ライブビート」という番組の公開録音(スタジオライブ)feat. Mellowheadに行ってきました。

実は、その2.5週間前にもMellowheadのライブ@渋谷BOXXにも参加していて、バンドメンバーとか演奏曲目とかだいたい同じだったんだけど、NHKの方が断然良かった!のです。

そのライブのセットリストとスナップ写真がofficial websiteに掲載されています。そのスナップ写真をみると、どうみてもBOXXの方が雰囲気いい、っていうかこれぞライブっぽくって、NHK(505スタジオっていう部屋でした)の方は、なんか古くさいっていうか、大学とかの学園祭のライブみたいでしょ? 部屋も明るいし、ラジオ番組の収録だからスモークとか照明とかなかったし(^_^;) 

でも、断然、NHKの方が良いライブだったんです。

もうね、音が違う、音が。この木の壁が、高い天井が、ぼろっちい吸音パネルが、適当な感覚を開けておかれたモニターやスピーカーが、折りたたみできないマイクスタンドが、見た目は全く重視していないがその置き方には十分に考慮がなされているマイクが、外からの音も中からの音もしんと閉じ込めてしまう建物が、音を守って響かせているみたい、そんなふうに聞こえました。初めてサントリーホールで演奏を聴いたときのような感動を受けました。やっぱり、ドラムの音がアタマの向こうに抜けて行って返ってこないって気持ちがいいです。文字通りBeat goes onな感じ(笑) バンドメンバーのテンションも、見た目じゃなくて、職人としてノっている、という印象を受けました。みんな気持ちよさそうに楽しそうに演奏してたもの。

ステージ、は、20cmくらい高いところになっていましたけど、演奏者と観客との目線が同じで。そしてその目線の上からとか横から音が来るのではなくて、カラダ面にもろ当たり、というか、まっすく音が来るような印象を受けました。私は今回front rowだったので(^_^;)生音も聞こえていたんですけど、その音がこっちに向かってくるベクトルがブレていないんだよ! アンプリファイアされた音も生音みたいに、しかもデカく聞こえてきました。これが気持ちいいのなんのって! NHKの財力=設備と施設アーンドNHKの技術力=スタッフ、に、乾杯! ついでに受信料払っている自分にも乾杯(笑)!

BOXXと唯一構成が違ったのは、鍵盤にグランドピアノがあったこと。ライブハウスでグランドは使えないわよね、普通。ジャズクラブとかだったらあり得るけど、逆にジャズクラブだと目線で聞けないし(座って聞くでしょ)。ドラムの音がが弦に触らないように完全にずらして置いてありました。それくらいステージは横にも奥にも広かった。ドラム脇にもモニターがちゃんと置いてあったし。そして、そのピアノ、決して新しくもなくめちゃめちゃ高級なものでも無かったんですけど、よく手入れがされていて、多分普段からもちゃんと弾かれているのでしょう、とてもいい音がしていました。CLINGONの木村さんがそのピアノを、それはそれは楽しそうに弾いて、それがまたよかったなあ。木村さんが思わず椅子から立ち上がってffで鍵盤を叩くと、それがバスドラと共鳴していて。こんなシチュエーション、あり得ない! 

ミキサー卓も、大学の時に使っていたものみたいだった(^_^;) けど、移動解体を気にしなくていい構成、なんだろうな、かっちりと組まれていて、必要十分条件を最大限に使っていますという感じがしました。シンプルかつパワフル。

オンエアが楽しみです。あのスタジオの感動がどう電波に乗るのか。

それにしても、もうなんか、急ごしらえでできたよなライブハウスになんか行きたくなくなってきましたね。やっぱり自分は、ライブに、その場の生もの的な勢いとか雰囲気とか求めるものもあるけれど、やっぱり音だと思うので。あの感動を再び!なので、宝くじで大金が当たったらそれを投じてめちゃめちゃ音のいいライブハウスを作ろうと思いました。ライブハウスやクラブで音のいいところったら、今はwomb@渋谷yellow@西麻布くらいしか思い当たりません。でも、どちらもクラブ利用ならOKだけど、そこに生ドラムやピアノは厳しいかなあ。天井が高くていいし、木のフロアなんだけど…。何個宝くじを当てないとならないんだろう…。