NHK「功名が辻」

日曜日は見ないとならないテレビ番組が多い。NHK功名が辻」もそのひとつ。今日はかの有名な「本能寺の変」のところだった。

このシーン、司馬遼太郎氏の原作では、

本能寺ノ変がおこった。信長が死んだ。

以上!なのだ。しかし今日は、1番組分本能寺の時間。どうなっているのか楽しみだった。

果たして。そこにはドラマがあった。確かにドラマがあった。舘ひろしの信長は目ん玉ひんむいてひゅうひゅう息を漏らし死に、濃は必至に立ち回るもむなしく銃弾に倒れた(えーと、がんばっていたのは見てとれたけど、ちょっとひどい立ち回りだったよ)。その数分前は2人仲睦まじく静かな時を過ごしていたというのに。頬をふるわせ倒れる濃を見届けた光秀(坂東さんはほんとうにすごい役者さんだと思った)。炎はますます盛り、やがて本能寺を包んでいく。

この時、足軽雑兵にいたるまでが、歴史のひのき舞台に立っていた。

この台詞、原作にあったけ?いやそんなことはどうでもいい。足軽雑兵たちは必至の形相で走って行った。にぎりめしをほおばりながら。(道中の村々でほんとうにあんな歓待があったのだろうか? ランとかバイクのレースのエイドステーションみたいだ!)みな歴史のひのき舞台に立っていた。舞台に立つということはこういうことなのだな、と思った。

私は舞台に立っているか?あの者たちのように走っているか?