Nike+iPod

http://www.apple.com/jp/news/2006/may/23nike.html

Nike+のフットウェアをNike+iPod Sport Kitを使ってiPod nanoに接続すると、時間、距離、消費カロリー、そしてペースといった情報がiPodに保存され、スクリーンに表示されます。またヘッドフォンを通じてリアルタイムで音声によるフィードバックを聞くこともできます。このキットには、フットウェアの内部に取り付けるセンサーとiPodに取り付けるレシーバーが含まれています。iTunes Music Storeに新しく加わるNike Sport Musicセクションと、新しいnikeplus.comパーソナルサービスサイトは、Nike+iPodエクスペリエンスを最大限にお楽しみいただくサポートをします。

機能的には特に新しいものはないけれど、確かに、みんな、走るときに携帯するガジェットがひとつでも少なくなればいいなと思っているはずなので、その点では大歓迎ではないかなと思う。

ただし、距離の計測方法にやや不満が。これ、歩幅はだいたいこれくらい×歩数、か、自己申告で歩幅を入力してその歩幅×歩数、で距離を出していると思うんだけど、それだと正しい距離は測れない。走る場所がローリングしているところだったり街中だったりするっていうランナーや、インタバール・トレーニングをしている諸兄にはTIMEX Speed and Distance Ironman Triathlonの方がよいだろう。GPSで走行距離と速度を計算するので、見込み算より正確だよ。

運動量によって消費カロリーは違うはず。それは、走る速度とかペースによるものではなくて、その人にとってどれくらいハードな運動をしているかによるはずだ。となると、消費カロリー計算には心拍数のデータは欠かせないと思うのだが、Nike+iPod Sport Kitでは心拍数は計測できないんだね。現代において耐久系スポーツのトレーニングでは心拍数計測は必至だ。シリアスなアスリートでなくったって、ハートレイトモニター付き腕時計を使っている人持っている人って多いのでは? 私の行っているジムではけっこう見かけるからねえ。心拍計付き腕時計ったら先のTIMEXとあとなんたってPOLARが“老舗”だ。最大心拍数から現在の運動強度を計算したり、ターゲットゾーンを設定したり、と、ほんとうに使える機能が搭載されている。別にデカい画面に表示してくれなくてもいーの。別に読み上げてくれなくてもいーの。ちなみに、Nike+iPodと同じような距離とペースの計測方法で、靴底に仕込まないんでよかったらすでにPOLAR S625XPOLAR S200sdとかがある。これならどんなシューズにも装着できる。心拍測定もできる。もちろんTIMEX 5E671TIMEX 5C391などのGPSを使った距離・速度計測システム+心拍計っていうのも、ある。こっちの方が機能的にもmashup度高い!と思うんだけどな。PCを使ってデータ管理、とか、それをオンラインに乗っけて2.0的にいじる、とかも、もうみーんなやってんだよね。

そこいら辺で走ったり歩いたり自転車乗ったりしている人はだいたいiPod聞きながらやってるんだから必要なデバイスをくっつけてあげました、っていうその発想はすげいなよくやったな、と思うのだが、これで「むひょー」なんつってる人は実際走ったり歩いたり自転車乗ったりしている人じゃないんじゃないかな。これができたからってNikeの靴を履く事にしました、ってことには、ならないし、ねえ。ほら、「犬とランニングシューズは見た目で選ぶな」っていうじゃない?

でも、さすがNike、さすがApple、見せ方上手いよねえ。 確かに、オンライン管理システムはすでにあるけど、ここまでスタイリッシュにゃあ展開してないもんLance Armstrong、 Pula Radcliffe、 Steve Nashだよ! 早くplaylistがみたい!



おまけ:
Nike+iPodの購買層から外れる人は、たぶん、こんな人です。