YouTubeに高画質でムービーをアップする(3)

その(1)http://d.hatena.ne.jp/gamme/20070525/1180108893
その(2)http://d.hatena.ne.jp/gamme/20070826/1188155073

ヤケクソにいろいろ試してみました編。しかし、こうやって"突然変異"的に試してみることが新たな発見を生むこともあるのだよ、ね。




テスト映像と環境は以前のまま。実験してみたのはかなり前なんだけど、とにかくいろいろ試してみて、で、ログがもうどれがどれだかわかんなくなっちゃったので、わかるところだけアップしてみます。あまり参考にならないかも…。

.divを試してみることにしました。軽くてキレイだよ、という話をどこかで聞いたので(どっかの飲み会で聞いたのでソースなし)YouTubeでは.divでのアップも受け付けています。

Mac用ので手頃なのを探してみたら、DivX for Macっていうのがありました。
http://www.divx.com/divx/mac/
Win用ももちろんあります。player、codec、converterとあとブラウザ用のプラグイン(使っていないのでよくわかりません)が付いて2600円くらいだったらいいかなーと。Codecは、QuickTime ProやiMovieとの互換性もちゃんとあるとのことだったので。

test1からtest9までに使ったのと同じソースファイルを、とりあえずなんもいじらないでコーディングしてアップしてみた【test10】。

QuickTimePlayerのインスペクタ=>
フォーマット:DivX5.0、320x240、約1670万色、MPEG Layer3、ステレオ、32.000kHz
FPS:29.97
データ容量:1.66MB
データレート:359.48kbps

全体的に.divの方が.aviよりも画の色身が濃い感じがする。しかしその分ブロックノイズのエッジも立ってしまうので、キラキラ光っているものがある場合とかだとそのキラキラがバラバラになってしまって、よろしくない。他の.divをアップしても同じような現象が見られたので、これはどうやらYouTubeのエンコーダの特徴っぽい。顔のアップや遠景パン、ズームなどは、まったくブロックノイズが出ないということはないけれど.aviよりも"升目"数が少ない感じかなあ。

Converterに「リサイズフィルタ」っていうのがあっていくつか方法があるみたいなので、それを試してみる。ソースは同じで「バイリニア法」【test11】と「キュービック法」【test12】を試してみました。データレートはどちらも600kbs。「バイリニア法」【test11】の方が滑らかさがある感じがしました。「キュービック法」の方が、柔らかい画調になっているけど、そのぶん、滲んでしまうところは滲んでしまう感じ。全体的には「バイリニア法」の方がいいなと思いました。

リサイズはリサイズでも、画像サイズはどうよ?と思って、画像サイズが大きいムービーを作ってアップしてみました【test13】。

QuickTimePlayerのインスペクタ=>
フォーマット:DivX5.0、640x480、約1670万色、MPEG Layer3、ステレオ、32.000kHz
FPS:29.97
データ容量:13.59MB
データレート:2945.89kbps

test10から12よりも映像がシャープかつスムーズになり、さっきよりはいい!という印象の出来になった。どっちかっていうとエッジの立っていなかった映像(人の顔とか、手のアップとか)の映像は格段よくなりました。でも、シャープな画のブロックノイズの数とかはあまり変わらないみたい。

(ところで、この画像をアップしたのかどうかわからなくなって、元画像をファイルネームを変えてアップしてみたら、YouTubeの方で「この動画はアップロード済みの動画と同じです。」と跳ねられてしまった。ファイルネームだけで重複チェックをしているわけじゃないんだー。試しに、ファイルネームは同じでまったく違う画像をアップしてみたら、ちゃんとアップできました。画像データで判断しているの?)

画像サイズは320x240だけど、ビットレートをめちゃくちゃあげた映像を作ってみました。えーと、2000kbps【test14】。うーん、クオリティ的には【test13】と甲乙付けがたい感じだ。ところどころブロックノイズの目立つ場所がズレている感じがするけど、ほとんど同じっぽい。両ファイルをおはYouTubeしてみた。データレートはtest13が314.33kbps、test14が313.35kbps。QuickTimePlayerで450x340に引き延ばして見てみると、やっぱりあんまり変わりがない。強いて言えば…test13の方が、キレイかな。これはオリジナルのデータレートがtest14よりも高かったからかも…。

おなじソースファイルを、JPG2000、320x240で保存して、.flvに変換してみた。JPG2000だとYouTubeは受け付けてくれないので。JPG2000は原理的にはブロックノイズが発生しない、ということになっているが、.flvに変換した際にもうちょこっとノイズが発生してしまい、YouTubeにアップしたときにデータレートの削減が起ってまたノイズが乗ってしまった【test15】。どこがどうのこうのというレベルではなく、もうNGなレベル…。


これまで結論:

  • 100MBのリミット範囲内で、できるだけデータレートのデカいファイルを作ってアップするのがよいっぽい。
  • 画像サイズは、大きい方が、なんとなーくYouTubeでよい感じにエンコしてくれるっぽい。
  • ファイル形式は、圧縮率がよいという点でDivXがよいっぽい。

…っていうことは、動画の時間が短ければ短いほど、100MBのリミット内で高画質の映像ができる、というわけですね。データレートの上限(これ以上データレートを上げても画質はかわらない)っていうのは、どこくらいにあるのかな…?


(続く)