GHEEE9/9追加公演@下北沢SHELTER

良い子のGHEEEファンのみんなはそんな体験したことがないと思うけど、stungunって結構ヒドいんだよ〜。

その瞬間、音の全く聞こえない爆音に襲われた!って感じだった。体中の筋肉、心臓や脳までもが一瞬すごい圧縮を受けて固まった。痛いを通り越したような、とにかく圧倒的な衝撃。続いて全身を地面に強打する今度は痛みを伴った衝撃に見舞われた。反射的に手を付く暇もなかったから顔だの肩だの強打しちゃった、痛かった(T_T) その時はそれがstungunで撃たれたからだってわからなかったなあ。倒れてちょっと間があったような気がしたけど、実際はそんなになかったかも、その後はどっとケーサツカンに押さえ込まれて顔にがーっとライトを当てられて頭上からわめき声が振ってきて…っていうあたりまでは覚えているんだけど、その後の事はよく覚えていなくて。気が付いたら自分はリューチジョのすみっこでべそべそ泣いていた。




9/9の追加公演と言いつつ、見渡せば9/9に新宿にいらっしゃいましたよね?って方がほとんどだったような。って自分も、です。

9/9の初ワンマンのあと、名阪福を廻ってさあどうよ、みたいな、さあこい!みたいな気持ちで臨んだライブ。1曲目がいつもの「Beautiful stungun」ではなくて「Never snuff the lights」で始まって、へえ…というニュートラルな気持ちで音が聞けたのは最初の8秒だけだったような気がする。うわーやっぱりGHEEEかっこいい!ギアが一気に入ってしまった。

すごかった。いや、もともとキャリアもテクもある人たちなのだけれど、まだまだこんなに変わることができたんだ、と思った。バンドがバンドとして体を成してきた、というのとはまた別な。だってもともと体があるわけじゃないものだから、どこへ向かっているの、とか、どうなりたいの、とか、そういうのはあるのかもしれないけど、多分それが何だって、はっきり言えるものではないんじゃないかな。きっとそれって言葉にはできないものなんだと思う。でも、この人たちは確実にどこかへ向かっている、どこでもいいどこかではなくて行きたいどこかへ、という気がした。

Never snuff the lights、なんて言ってて、ずるいよ!

こうやってバンドってできていくのか。知らなかった。いままでバンドをそんな対象として見たことなかった。思えば、演劇とかクラッシック音楽とかって、そういうチームがチームとしてまとまっていくのを楽しむっていうライブの楽しみが公然とあるんだけど、こういうのはなかったなあ。いや、あったのかも知れないけど、私が気が付いていないだけだったのか。そして、思えば、私は演劇とかクラッシック音楽のこういう楽しみ方が好きだったのだ。それが、もっと自分が好きな音楽でも楽しめるのか、しあわせだなあと思った。

前にSHELTERに来たとき、ボーカルとかベースとかよく聞こえなかったので、今日はギター見ようと思って遠慮なくスピーカーの前に居たのだけれど、え、ここは同じSHELTERですか?っていうくらい今日の音はよかった。セッティング変えたのかな、同じってことはないよな、となると、セッティングでこんなに音って変わるのかー! ちょっとね、エンジニア魂が揺さぶられました。特にベースが全然、前回のSHELTERとも9/9とも違った気がした。

えーと、私は、近藤さんのステージをGHEEE以外では見たことないんだけど、近藤さんってこんなに激しい人だったの?というくらい、今日の近藤さんはハゲしかった。普段のトークのときの近藤さんとかと全然違うっぽかったので、ちょっとびっくりしました。あー、でも、気持ちはわかる、だって近藤さん、とーっても特等席でGHEEE聞いているんだもんね。右からヒサヨさんのベース、左から深沼さんのギター、後ろからYANAさんのドラム、を、モニターで素で聞いてたら、そりゃー狂わない方がおかしいってもんだよねえ。コッチ側にいたって狂いそうになったもん。でも、理性を吹っ飛ばして見るには惜しいステージなので、必至に鳥肌立ちまくりの腕に爪を立ててこらえてました(笑)

久しぶりの、深沼さんのギター、目の前で。もう何年も、とかじゃない楽曲なのに、動きに無駄がないとてもやわらかい弾き方。それでもあんなに激しいグルーヴになるのだから不思議。とてーも余裕があるように見えるのに、よくよく見たら聞いたらめっちゃ難しい曲ー( ゜Д゜)。全国のGHEEEをコピって学祭で演ろうと思っている少年少女、がんばれ!

今日はちゃんとベース聞こえたから改めてちゃんとヒサヨさんのベース聞いたのだけれど、なんか東京ピンサロックスの音ともまた違うなあ、と思った。多分、ヒサヨさんも、東京ピンサロックスGHEEEでは、ちがうヒサヨさんなんだね。って、私は東京ピンサロックスの音はCDとYouTubeでしか聞いたことないのですが。今度ライブ行ってみようっと。

YANAさんのドラムも、ここんとこわりとポップ寄りなドラムばかり聞いていたので、なおさら、というか際立って、ずぶずぶしたグルーヴ感にぐっときた。こういうの、ひとつひとつが、もうGHEEEにはなくてはならないものになっているんだなあ。

9/9に初めて聞いた新曲たちも、まだ“初演”から数ステージしか経っていないとは思えないくらいの完成度になっていた。演奏も、歌詞も。これがこれからどうなってpackedされるのかとても楽しみです。来年かあ、先だなあ、待つの長いなあ(´Д`)

個人的には、「Swallow」がいちばん、今までのライブともCDとも違う気がした。今までそんなこと思ったことなかったんだけど、今日ははっきりと違うと思った。演奏のどこが違うとかそういうのじゃなくって、なんていうのかな、意味が違うみたいなので。近藤さんが、いつもよりも、感情が前に出ているふうだったからっていうのともまた違うと思うんだけど。ちゃんと説明できないけど、違うなあと思った。激しさよりもぐっと胸が締め付けられるような…。胸が締め付けられたのは、もう一個あって、「Beautiful stungun」。1stの中で「Swallow」がいちばん近藤さんっぽい気がして、「Beautiful stungun」がいちばん深沼さんっぽい気がするのです、その「Beautiful stungun」が、じっくりしっくり深沼さんになっていたような気がした。じっくりしっくりGHEEEになっていたような気がした。

ちょっと遠くの方を見ながら「Beautiful stungun」歌っていた深沼さん、2ndにはその見えていたもの、こっちにも見えるように、CDに込めて、ください。